インターンの金濱(かなはま)です。
マーケティングにソーシャルメディア活用することが増え、エンゲージメントという用語もだいぶ浸透してきました。しかし「facebookを使ってユーザーとコミュニケーションを取りたい」という意味でエンゲージメントという言葉が使われていることが多いように感じます。
そこで今回は単なるバズワードではない、エンゲージメントの本質について書いてみたいと思います。
なぜ「エンゲージメント」なのか?
震災の影響で、「つながり」や「絆」が注目されてきました。時にエンゲージメントは「絆」と訳されることがあります。
ですがもともとエンゲージメントはアメリカ広告業界で広まった「測定指標」です。
個人の発信力が高まり、個人がブランドについて語っている内容を企業側は見ることができるようになりました。エンゲージメントは、その消費者の積極的な行動を可視化し指標化しようというものです。エンゲージメント指標を用いると、購買量が多いユーザーよりも他者に影響力を持っているユーザーの方が重要な顧客だということが分かるかもしれません。
エンゲージメント4つの要素
アメリカ広告調査財団のエンゲージメント報告書によれば、エンゲージメントは4つの測定基準に分けられます。
①関与度
サイトの閲覧回数・時間など、個人が企業に対してそれだけ関与したかを測るものです。個人と企業が交流するスタート地点となります。
②相互作用性
個人が企業に対して行う投稿・コメント、プロフィール情報の提供など、関与度の一歩先の指標です。現在のソーシャルメディアマーケティングにおけるエンゲージメント測定では相互作用性を測っているだけのものも多いように思われます。いいね!やコメント、リツイートが多かった投稿をエンゲージメントできてるととらえてしまってはいけません。
③親密性
個人がブランドに対する意見を述べたときの情熱や愛着を測定する指標です。どんな単語を使っているか、書いている人の感情はどうか、など簡単にはとらえにくい指標です。現在僕の知っているかぎりでは、親密性をスコアリングする手軽なツールはないと思います。ですが、facebookに寄せられたコメントやtwitter検索を通じ、大まかな親密性を調べてみるのもいいでしょう。
④影響力
個人が家族や友人にブランドを広める可能性を図る指標です。ネットプロモータースコア(NPS)も影響力を測る指標の1つです。ですが、定量的なデータだけではなく、定性的なデータを取ることも必要です。
ですが、これら4つの要素を測定する方法は存在しないのです。現在ノースウエスタン大学メディア研究所などで数値モデル化の検討やテストが行われているそうです。
4つのエンゲージメント要素をどう生かすか。
先ほど述べたように、エンゲージメントを総合的に指標化することではできません。ですので、自社のKPI設定に4つの要素を織り込んでみましょう。
以下、3つの例を挙げました。
■熱心な顧客の影響力を最大化させたい場合
親密性、影響力を測りましょう。各投稿に寄せられた感情を調べ、どんな投稿に対し消費者はプラスの感情を抱いているか分析しましょう。
■自社のメッセージをできるだけ多くの人に広めたい場合
関与度を測りましょう。この場合はソーシャルメディアの投稿にこだわらず、広告出稿が効果的かもしれません。
■購買につなげたい場合
関与度(サイトのページビュー)を調べます。ユーザーの流入経路を調べることで、見込み客が自社サイトのファネルのどこで行き詰っているか把握します。それが分かれば、ABテストをするなどしてよりなめらかなファネルを構築することができるようになります。
購買につなげることが目的である場合は、インバウンドマーケティングの考え方を参考にされると良いと思います。ユーザーがファネルのどこで行き詰っているか調べたい場合は、Mixpanelという分析ツールがオススメです。
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